暖かかった日に沈む

Category : 吐息とも吐かないつぶやき

ほんとに寒い日が続きますが、今日は心なしか寒さが緩やかな気がしました。

あかねが癌と闘っていた一年前の冬は、寒いの暖かいのなんてことを考える余裕はほとんどなかったと思います。
もうよく覚えてはいません。

でも、ニュース報道などを見ると、やはり今年の寒さは例年になく厳しいことに間違いないようです。



だからだろうか? と思います。


あかねの闘病時期と重なるこの季節の記憶がフラッシュバックしてくることは、思いのほかありませんでした。

あまりに寒い日が続くので、一年前に僕の肌が感じ取った感覚と今年感じている感覚にギャップができて、昨年の記憶を呼び起こすスイッチが入らなかったのかもしれません。

・・・今日までは。

でも、少しだけ日差しに温もりを感じた今日、急に一年前の記憶が生々しく蘇る感覚を覚えました。

去年の季節と今年の季節が少し近づいたことで、僕の記憶の引き出しが少しだけ開いてしまった感じです。

次の季節の足音が遠くに聞こえだした去年の今頃、
あかねは元気になる自分を思い描きながら、放射線治療に通っていました。
しかしその甲斐むなしく、新しい腫瘍の転移が見つかり、本格的な春が目の前に迫った頃二度目の入院をします。
やがて桜が咲いて、そして散り終わる頃、あかねは目を閉じたまま実家に帰ってきました。


そして、思いました。


「あかねは、もうほんとうにいないんだな」


この数ヶ月、何度も何度も改まって思い起こしたことです。
このブログでも、このフレーズを何度か書いたと思います。

いつになっても、僕にとっては「あかねがいないこと」が「前提」にはなりません。

「あかねがそばにいること」が僕にとって「前提」で、「いるはずのあかねがいない」ことがいびつなことであり、「改まって思い起こさなければ」現実を理解することが今でもできません。


春なんて来なければいい。
ずっと寒いままで、僕の記憶も凍りついてしまえばいい。


みんなが待ち遠しいであろう穏やかな季節を拒む気持ちが、僕には少なからずあります。


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2月17日に秘信をくださった方へ

2月17日に秘信をくださった方へ

昨日は少し暖かいと思ったら、今日はまた冷たい風がビュンビュン吹いて・・・ほんとうに寒いですね。

先月会社を退職して、旅行に出て、帰ってきて・・・今はぼちぼちこれからの生活のことを考え始めていますが、あまりあせらず、ゆっくり考えていきたいと思います。

なんせ、この先うんざりするくらい長い「独りの人生」が残っています。
ゆっくりじっくり考えて、すこしでも心静かに穏やかに過ごせる未来にしたいと思います。

「こうしなきゃいけない」とか「ああしなきゃいけない」とか、あまりとらわれることなく力を抜いて、ゆっくり自分を取り戻していきましょう。
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Author:むらさきせいじ
2011年春、妻をなくした40代です。
本当に本当にありふれた人間ですが、人生の半ばともいえる40代で世界中でいちばん大切な人を喪失したことはそれなりに特異なことだと思います。
そんな状況におかれた心情を綴っていくことで少しでも心が解放されたらと思っています。
プロフィールのサムネ画像は、妻が描いた僕の顔です。

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