セカンドオピニオンにて

Category : あかねの闘病について

→前回の闘病記はコチラをご覧ください

診察前に、一度場所の確認も含めて訪ねていたので、迷うことなくクリニックに着きました。
そして、しばらく待った後名前を呼ばれ、このクリニックの医師と対面しました。

その時に至って僕は初めて自分が髪は伸び放題に伸び、無精ひげもほったらかしのままであることに気付き、まずはそれを医師に詫びました。

「申し訳ありません。今かかっている病院にこのところ泊り込んでいて、こんな不精な格好で来てしまいました」

実は、空きが出たため、その数日前にあかねを個室に移していました。
それまで、産婦人科病棟でもあり、病院に泊り込むことはできなかったのですが、個室に移ることができるやいなや、僕は会社に頭を下げ、しばらく欠勤させてもらう了承をもらい、24時間体制であかねのそばにいることにしたのです。

まったく自分の身だしなみには無頓着になっていました。
でも、事前に今かかっている病院から提供してもらい、先んじて郵送していた資料に目を通していたその医師は、「それも当然だろう」と思ってくれたのか、穏やかに迎え入れてくれました。

そして、僕の手紙を読んでくれたこと、厳しい状態であることは今かかっている病院の見解と相違ないこと、それでも現在治療中の病院の診断書を見て今後の手立てを検討したこと、を前置きして、いくつかのアプローチ方法を提示してくれました。

すべて、いわゆる代替医療・先進医療の類です。

中には僕が何度か目にした治療法もありました。

代替治療については、僕もネットでいくつも調べてみました。
いかにも胡散臭いものから、これなら「賭けてみたい」と思うものも様々ありました。
気になったものについては、あかねの状態を付記して問い合わせのメールを送ったこともあります。
しかし現実的に期待を膨らますことのできる情報を得ることはできませんでした。

だまされてお金をふんだくられるだけならまだしも、かえってあかねの容態にマイナスに作用したら・・・という懸念もあり、代替治療についてなかなか真剣になることはできませんでした。
あまりにお金の匂いがするものがネット上には多く、ある意味偏見を持っていたとも思います。
僕が以前の記事に書いたように、食事療法について熱心に考えたのも、少なくともあかねの容態を悪化させることはない、と考えたからです。

でも、この段階に至って、その慎重さと偏見は「後悔」にしかならないのでは?と思い、少しでも光明が射すものがあれば・・・と、日々病院でネット検索していたのでした。


医師が提示してくれた治療法は、その医師自身もある程度承知の上ではありましたが、その時のあかねの状態ではどれも現実的には難しい治療法でした。
その時のあかねはもう口から薬を飲むことすらできませんでした。

しかし、唯一注射により薬が投与される療法があり、これならあかねにも・・・と思えました。

癌に関心のある方なら、一度は聞いたことがあるかもしれません。

それは「丸山ワクチン」です。


ただ、ご承知の方も多いかと思いますが、「丸山ワクチン」はその誕生から長い時間を経過した今も、薬効について明らかな証明がされておらず医薬品として承認されていません。
「治験薬」という扱いです。
つまり、患者本人またはその家族が求めて行動しなければ、病院側から提案されることは(多分)ないと思われます。
でも、逆目線で見れば、癌からの生還を必死に願う、本人・家族の意思と行動があれば投与することは可能です。

訪れたクリニックの医師から、ワクチンの入手方法、実際の投与方法はどうすればいいか?の説明を受けました。

ワクチンの入手には、まず治療を引き受けてくれる医師を探し出し、その医師の承諾書等必要書類をそろえること、患者本人またはその家族がワクチン療法研究施設を訪問し手続きと説明会に参加することが必要になります。

担当医の承諾書は、クリニックの医師が用意してくれるとのことでした。
実際注射による投与は、現在治療中の病院に頼むのが良いだろうと、その医師が言われたので僕から依頼することにしました(後日僕はあかねの担当医に願い出て、注射をしてもらう承諾を得ました)。
あとは、ワクチンを実際引き取るための研究施設への訪問ですが、場所は東京です。
僕たちが住む県からだと、朝一番の電車と新幹線に乗れば日帰りでワクチンを持ち帰ることが可能でした。

そのすべてを僕がこなすつもりでした。
あかねに少しでも前向きな治療をしてやることが、務めだと思っていました。

でもそう思っていたのはもちろん僕だけではありませんでした。

東京へワクチンを取りに行くのは
「自分が行く」
と言う人がいました。
あかねのお義父さんでした。

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Author:むらさきせいじ
2011年春、妻をなくした40代です。
本当に本当にありふれた人間ですが、人生の半ばともいえる40代で世界中でいちばん大切な人を喪失したことはそれなりに特異なことだと思います。
そんな状況におかれた心情を綴っていくことで少しでも心が解放されたらと思っています。
プロフィールのサムネ画像は、妻が描いた僕の顔です。

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